


収穫
天候状況
2019年のスタートとなる冬は通常より暖かく乾燥した天候が特徴的でした。2月27日には最高気温24.7度を記録しています。この暖冬の影響でぶどうの生育日程は早まりましたが、春になると一変して平年に比べて気温も低く肌寒い日が続き、生育スピードにも衰えが見られました。その結果、開花は通常どおりの日程で進みました。
続く6月は、前半には時期はずれの寒さと強い雨に見舞われた一方、後半には時期早めの熱波が押し寄せるなど、コントラストの激しい月でした。7月は非常に安定した好天が続きました。夏はとにかく陽光ゆたかで暑く、収穫直前のぶどうはまさに完璧と評せる仕上がりでした。また、7月および8月は適度な降雨にも恵まれ、心配された水ストレスに悩まされることもありませんでした。
シャトー・クレール・ミロンにおける赤ワイン用ぶどうの収穫は、9月19日から10月9日の期間に行ないました。収穫時にはときおり降雨に見舞われましたが状況は総じて良好で、ぶどうは非の打ち所のない完璧な仕上がりです。
2019年のワイン同様、今年のワインもたっぷり朗らかな味わいです。アルコール度数も色味も十分で、非常に芳醇。サテンのようになめらかで濃密なタンニンを含み、将来性の高さをうかがわせます。
テイスティングコメント
赤ガーネット色の外観、深紅の光沢。
エレガントかつ洗練されたスタイルで、フローラルなアロマが香ります。エアレーション後にはカシスやリコリスのニュアンスが広がります。
味わいのアタックから芳醇で、粘性の高さを感じさせます。トーストしたシリアルやスミレ花の香りが完熟果実の風味と絶妙な調和を奏で、複雑に香るブーケがとにかく優美なワインです。
味わいの中盤には、ビロードのようになめらかで濃縮感のある上質なタンニンが存在感をさらに際立たせます。
後味には塩っぽさとともにほのかにメンソールが香り、余韻にはほのかなチョコレートのニュアンスが残ります。


アッサンブラージュ 2019年ヴィンテージ
72% | カベルネ・ソーヴィニヨン |
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22% | メルロ |
4% | カベルネ・フラン |
2% | プティ・ヴェルド |

