シャトー紹介
2000年代に入って間もなく、フィリピーヌ・ド・ロスシルド夫人は、敷地内にお屋敷としてふさわしい「シャトー」を建設し、時代の礎となるワイナリーへと整備を進める決意を新たにされます。
同プロジェクトは建築家ベルナール・マジエールと展示デザイナーであるリシャール・ペドゥッツィに委ねられ、2011年、村の民家が建っていた場所に3600㎡もの広さの近代建築が姿を現しました。四角形の建物は外壁に板張りを採用し、ブドウ畑を見下ろすテラスが建物を囲んでいます。高台に建つ威風堂々とした現代的なデザインとそのペジメント。今という時代を象徴する風格があります。
大きなガラス張りの広々としたレセプションスペース。テラスからはこの立地ならではの美しいブドウ畑の眺望が楽しめます。
隣接するダイニングスペースは、少人数のゲストをくつろいだ雰囲気でお迎えするランチやディナーに使用しています。ロスシルド家が愛してやまない東洋の美術品の数々が飾られています。
シャトー・クレール・ミロンの庭園には樹齢100年級の樹々が育ち、それらを自生の樹木が彩り豊かに囲む植栽デザインが採用されています。
2021年にはパーマカルチャー菜園を整備。シャトーでのお食事にはこの菜園で収穫した野菜を使っています。また、セイヨウクロミツバチ用の養蜂箱を6つと鳥の巣箱も複数設置しています。
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醸造庫
テロワールの魅力を最大限に引き出し、ブドウ品種ごとの特性を存分に輝かせる… 醸造庫には様々な設計の工夫が施されています。各区画の特性を生かして厳選した、区画別での醸造作業が可能です。
40基のステンレスタンクはいずれも二重殻構造で、放熱ロスを少なくし省エネを実現します。
醸造庫および樽育成・熟成庫の半地下構造を生かして、タンクへの果実搬入はグラビティフロー(重力式)です。小型ケースを用いて手摘みで収穫されたブドウはまず建物2階へと運び上げられ、階下のタンクへと詰められます。ブドウにかかる負荷を極力抑えた工程です。
半地下構造は作業スペースの温度調整にも効果的で、省エネにも役立ちます。建物屋根には300㎡強の太陽光パネルが設置されています。
醸造庫上部には大きなガラス窓がはめられ、自然光が差し込みます。
樽育成・熟成庫
1000を超す樽収容能力のある樽育成・熟成庫です。醸造庫よりさらに低い位置に整備され、安定した温度調節・管理環境を享受しています。樽詰めやボトリング前に行う澱引きなど、作業の利便性の高さが特徴です。
シャトー・クレール・ミロンは18ヶ月間フレンチオーク樽内(新樽率55%)で熟成されます。
パストゥーレル・ド・クレール・ミロンは12ヶ月間1回使用樽内での熟成です。
庫内へのアクセスには木目の美しい中央大階段を使用します。樽庫の壁面には樽廃材を活用したウッドキューブがはめ込まれ、樽の曲線と階段の直線、そして壁の格子デザインとの調和が印象的です。
樽庫内に設置されたテイスティングルームからはブドウ畑の素晴らしい眺望が楽しめ、室内にはシャトーのワインラベルのホログラムが飾られています。