収穫
天候状況
冬は降雨量も多く暖冬で、萌芽は過去30年平均より１週間ほど早めの３月末に迎えました。４月には比較的乾燥した天候が続き、その後５月は多雨に加えて低い気温と控えめな日照。ベト病の繁殖が危惧され、ぶどう樹の生育スピードにも衰えが見られました。花の時期と結実期にも同様の油断のならない天候が続き、特にメルロと早熟タイプのカベルネの区画において花ふるいや部分的不生育（ミルランダージュ）が生じています。
夏の訪れとともに、たちまち暖かさが広がりました。礫質土壌においては水分不足の傾向が徐々に見られるようになり、収穫直前までぶどう樹にとっては理想的な状況が続きました。日中は過度な暑さに悩まされることなく適度な気温を享受し、夜間は穏やかな気温続き。フェノール成分も良好に熟度を進めました。収穫は不安定な天候のもと、９月24日にスタート。陽光に見守られるなか、10月初旬に作業を終了しています。
2024年は、ぶどう生育サイクルのスタート時と終盤には細心の注意を払う必要がありましたが、果実の品質のカギを握る大切な時期には運よく好天に恵まれています。夏には暑く乾燥した天候が続き、日射量も豊富でした。ぶどう樹に強度の水分ストレスがかかったことで、タンニンは順調に成熟し、上質なアントシアンも生成されています。スタッフたちの熱意と高い技術力に助けられ、春の耕耘作業から収穫まで、常に先を見越して行動し適切に対処できています。カスタムメイドな造りにこだわり、瑞々しさと香り高さが印象的な、高品質でエレガントなワインに仕上がりました。ぶどうが育ったテロワールならではの、大西洋らしさを感じさせるスタイルです。
テイスティングコメント
深みのある濃厚な赤色。複雑なアロマを含む、精緻さと繊細さが魅力のワインです。ブルーベリーやラズベリーのニュアンスが香り、甘さを感じさせるスパイス、スギ、モカ、チョコレートが芳ばしく漂います。とにかくバランスの良さが印象的。濃厚かつ洗練されたテクスチャー。溌剌とした味わい。優美なストラクチャーは極めて上質なタンニンならでは。ピュアな風味によって、さらなる調和と輝きがもたらされています。
アッサンブラージュ2023年ヴィンテージ
| 66% | カベルネ・ソーヴィニヨン |
|---|---|
| 24% | メルロ |
| 8% | カベルネ・フラン |
| 1% | プティ・ヴェルド |
| 1% | カルメネール |
