収穫
天候状況
冬には比較的温暖な日が続き、降水量に関しては平年より少なめでした。そして2017年4月27日、ボルドー全域を重度の霜害が襲いました。その後も12月末までの極めて長期にわたってとにかく乾燥した天候が続き、この点は同年の特徴として記憶に刻まれるでしょう。平年より高めの気温が続く中、ぶどうの生育は3月末から若干早めの日程でスタート。4月および5月には申し分ない天候に恵まれ、いずれの品種に関しても開花は10日ほど早めに迎えました。6月には十分に雨が降りましたが、その後の夏には日射量は平年並みとはいえ雨の少ない乾いた天候が続き、2016年から続く水不足がさらに深刻化します。このような天候のもと、ぶどうの粒は小さいままで、同時に糖分と色素の凝縮が進みました。生育周期の進みも早く、夏も乾燥した天候が続いたため、おのずと収穫の日程も早まりました。また、収穫作業日数に関しては、弊社3シャトーでは4週間という異例の長期にわたる収穫となりました。シャトー・クレール・ミロンでは、まずメルロの区画から9月13日に収穫がスタート。プティ・ヴェルドおよびカルメネールの収穫はその後9月29日に完了しています。液抜き作業は10月20日に完了。12月には最終的なアッサンブラージュを決定しました。
豊かな風味と濃い色味、上質なタンニン・ストラクチュアが印象的なワインです。太陽に恵まれたヴィンテージ特有の味わいはもちろん、肉づきの良さとみずみずしさが特徴的です。水不足の影響から、生産量は平年よりも少なめです。
テイスティングコメント
赤ガーネット色の外観、深紅の光沢。
スグリやイチゴのアロマが香り、焙煎やブラックチョコレートのデリケートなニュアンスと交じり合っています。
アタックはクリアではっきりとした味わい。中盤には赤果実の美味しい風味が広がり、緻密でしなやかなタンニンが全体をうまく支えています。リコリスの香りと少しばかり酸っぱさのあるカシスのニュアンスが、アロマパレットをさらに彩りよく引き立てます。
エレガントでバランスの良い後味。みずみずしさとともに長い余韻が残ります。
アッサンブラージュ 2017ヴィンテージ
| 65% | カベルネ・ソーヴィニヨン |
|---|---|
| 33% | メルロ |
| 2% | カベルネ・フラン |
